「小型二輪」と「軽二輪」の違いについて解説

バイクの購入を検討している方の中には、「軽二輪」と「小型二輪」の違いがよくわからないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。これらの区分は、単に排気量が違うだけでなく、道路運送車両法に基づく手続きや維持費にも大きな違いをもたらします。
この記事では、「小型二輪」と「軽二輪」の違いを分かりやすく解説します。
小型二輪と軽二輪の主な違いは「排気量」と「車検の有無」
道路運送車両法において、一般的に軽二輪と呼ばれる「二輪の軽自動車(検査対象外軽自動車)」と、小型二輪と呼ばれる「二輪の小型自動車」は、主にエンジンの排気量によって区別されています。そして、この排気量の違いが、車検(検査)の有無という重要な違いを生み出します。
1. 排気量と道路運送車両法等における名称
まず、両者の最も基本的な違いは排気量です。
- 軽二輪
総排気量が125ccを超え250cc以下の「二輪の軽自動車」です。 - 小型二輪
総排気量が250ccを超える「二輪の小型自動車」です。
2. 車検(検査)の有無
車検の有無が、維持費や手間を考える上で非常に大きなポイントになります。
- 軽二輪(125cc超〜250cc以下)
車検の義務はありません。 新規届出時も検査は不要です。 - 小型二輪(250cc超)
車検が義務付けられています。初回は新車登録から3年後、以降は2年ごとに車検を受ける必要があります。
3. 新規手続きの種類と交付書類
車検の有無と関連して、運輸支局で行う手続きにも違いがあります。
- 軽二輪
運輸支局で「新規届出」を行います。
「軽自動車届出済証」が交付されます。 - 小型二輪
運輸支局で「自動車検査証」の交付申請を行います。
車両が保安基準を満たしていることを証明する「自動車検査証(車検証)」が交付されます。
軽二輪と小型二輪の比較表
軽二輪と小型二輪の違いを分かりやすくまとめたのが以下の表です。
比較項目 | 軽二輪 | 小型二輪 |
---|---|---|
排気量 | 126cc ~ 250cc | 251cc 以上 |
車検 | 不要 | 必要(初回3年、以降2年ごと) |
手続きの場所 | 運輸支局 | 運輸支局 |
行政上の手続き | 運輸支局での「届出」 | 運輸支局での「検査」 |
交付される書類 | 軽自動車届出済証 | 自動車検査証(車検証) |
税金の種類 | 軽自動車税 | 軽自動車税 |
ナンバープレートの色 | 白地に緑文字(枠なし) | 白地に緑文字(緑枠あり) |
まとめ:自分に合ったバイクはどっち?
軽二輪と小型二輪の選択は、ライフスタイルや重視するポイントによって異なります。
- 軽二輪
維持費を抑えたい方、車検の手間を省きたい方、日常の足として手軽に使いたい方におすすめです。 - 小型二輪
高い走行性能を求める方、ツーリングなどで長距離を走ることが多い方におすすめです。
ただし、車検の費用と手間がかかることを考慮する必要があります。
どちらの区分も、道路運送車両法によって自賠責保険への加入が義務付けられている点では共通しています。
バイク選びの際は、軽二輪と小型二輪の違いを理解して、自分に最適な一台を見つけましょう。
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▼法令はこちら
道路運送車両法第97条の3
(検査対象外軽自動車の使用の届出等)
第九十七条の三 検査対象外軽自動車は、その使用者が、その使用の本拠の位置を管轄する地方運輸局長に届け出て、車両番号の指定を受けなければ、これを運行の用に供してはならない。
道路運送車両法施行規則第35条の2
(検査対象外軽自動車)
第三十五条の二 法第五十八条第一項の国土交通省令で定める軽自動車は、次の各号に掲げる軽自動車とする。
一 二輪の軽自動車←軽二輪
二 カタピラ及びそりを有する軽自動車
三 被牽けん引自動車である軽自動車(第一号に掲げる軽自動車又は小型特殊自動車により牽けん引されるものに限る。)
出典:e-Govポータル (https://www.e-gov.go.jp)