【2025年4月開始】小型二輪(250cc超)もOSS申請可能に!

排気量が250ccを超えるバイクを新車で購入するときや、車検の時期が近づいたときに、「OSS」や「ワンストップサービス」という言葉を目にすることがあります。OSSは、自動車を保有するために必要な検査の申請や税の申告などを、インターネットで一括して行える国土交通省のサービスです(自動車保有関係手続のワンストップサービス)。
小型二輪(二輪の小型自動車)は、2025年4月1日からOSSの対象になりました。ただし、OSSで申請できるのは、一定の条件を満たす新車新規検査と継続検査の2つに限られます。中古車の新規検査や名義変更などは、これまでどおり運輸支局の窓口で申請します。
この記事では、岩手県で自動車・バイクの登録手続きを専門とする行政書士が、小型二輪のOSSで申請できる手続きと利用の条件、電子化された書類、窓口で行う手続きについて解説します。
この記事のポイント
- 2025年4月1日から、小型二輪の新車新規検査と継続検査をOSSで申請できるようになりました
- 新車新規検査は、型式指定車などで、完成検査終了証・譲渡証明書と自賠責保険の証明書の情報が電子化されている場合に利用できます
- 継続検査は、保安基準適合証と自賠責保険の証明書の情報が電子化されている場合に利用できます
- 継続検査では、紙の納税証明書の提示が原則として不要になりました(窓口での申請も同じです)
- 中古車の新規検査、名義変更、住所変更などは、OSSの対象外です
小型二輪もOSSの対象に(2025年4月から)
OSSは2005年(平成17年)に始まり、国土交通省のOSSでは、登録自動車(普通車など)の新規登録や継続検査などを対象としてきました。軽自動車については、軽自動車検査協会が別に「軽自動車OSS」を運用しています(継続検査は2019年5月7日から、新車の新規検査と税の申告は2023年1月4日から)。
国土交通省はOSSの対象車種と対象手続きを順次広げており、2025年4月1日から、二輪の小型自動車もOSSの対象としました(国土交通省「自動車保有関係手続の電子化に伴う対象車種の拡大」令和7年2月28日)。対象となるのは、総排気量が250ccを超えるバイク(電動の場合は定格出力1.0kW超)などの小型二輪です。軽二輪との違いは、軽二輪と小型二輪の違いを比較した記事で解説しています。
なお、125cc超250cc以下の軽二輪も、2026年4月1日からOSSの対象になりました。軽二輪は車検のない「届出」の車両のため、対象となる手続きが小型二輪とは異なります(軽二輪のOSS申請の記事)。
OSSで申請できる手続きと利用の条件
小型二輪でOSSを利用できるのは、次の2つの手続きです。どちらも、必要な書類の情報が電子化されていることが条件で、すべての車両が対象になるわけではありません(自動車保有関係手続のワンストップサービス「申請が行える手続の種類」)。
| 手続き | 利用できる主な条件 |
|---|---|
| 新車新規検査 | 新車を使い始めるときの検査です。国土交通省から型式の指定を受けた車両(型式指定車など)であること。実車の提示が必要な車両は除きます。完成検査終了証・譲渡証明書と自賠責保険(共済)証明書の情報が電子化されていること |
| 継続検査 (車検) | 車検証の有効期間を更新するときの検査です。保安基準適合証と自賠責保険(共済)証明書の情報が電子化されていること |
保安基準適合証は、指定整備工場(民間車検場)が点検・整備と検査を行い、車両が保安基準に適合していることを証明する書類です(保安基準適合証の解説記事)。運輸支局へ車両を持ち込んで受ける継続検査は、保安基準適合証がないため、OSSでは申請できません。
新車新規検査では、運輸支局への検査の申請とあわせて、軽自動車税の申告もオンラインで行われます。完成検査終了証などの情報は、メーカー等が(一財)自動車検査登録情報協会 自動車情報管理センター(AIRAC)に登録するもので、対応の状況はメーカーによって異なるため、各メーカーへお問い合わせください。
ご注意ください
- 前回の検査の後に、引っ越しなどで住所や使用の本拠の位置が変わった場合は、継続検査をOSSで申請する前に、運輸支局の窓口で車検証の記載を変更する手続きが必要です
- 住所などが車検証の記載と異なるまま、継続検査をOSSで申請すると、その申請が却下される場合があります(自動車保有関係手続のワンストップサービス「申請が行える手続の種類」)
- 変更の手続きには通常1週間程度かかるため、車検証の有効期間が迫っている場合は、運輸支局の窓口へ相談してください
OSSを利用するには
OSSで申請できるのは、小型二輪の使用者本人か、申請の代理人となる行政書士です。申請には、パソコンと、ICカードリーダー(またはスマートフォンのマイナポータルアプリ)を用意します(国土交通省「小型二輪OSS」リーフレット)。
- 申請は、24時間365日いつでも行えます
- 税や手数料は、インターネットバンキングなどで納付できます
- OSSの利用料はかかりません。検査の手数料や税は、手続きに応じて納付します
申請のために行政機関へ行く必要はありませんが、新しい車検証などは運輸支局の窓口で受け取ります。継続検査で、次に説明する記録等事務代行制度を利用する場合は、運輸支局へ行かずに手続きを終えられます。
記録等事務代行制度とは
記録等事務代行制度(国の正式な名称は「記録等事務委託制度」)は、2019年(令和元年)の道路運送車両法の改正で設けられ、2023年(令和5年)1月の車検証の電子化とともに始まった制度です。継続検査に係る車検証への記録などの事務を、国土交通大臣が一定の要件を備える者に委託します(国土交通省「記録等事務委託制度について」)。
電子車検証は、有効期間などの情報がICタグに記録されています。継続検査では券面の記載事項が変わらないため、委託を受けた記録等事務代行者が、国の審査を経た後に電子車検証の記録を更新し、検査標章を印刷できます。この仕組みを利用すれば、継続検査のために運輸支局へ行く必要がなくなります(電子車検証特設サイト「記録事務代行サービス」)。小型二輪の継続検査でも、この制度を利用できます。
指定整備工場(指定自動車整備事業者)は、記録等事務代行者として委託を受けることができますが、二輪車のOSSの代理申請は、行政書士法により行うことができません(国土交通省「小型二輪OSS」リーフレット)。
電子化された書類
新車新規検査:完成検査終了証と譲渡証明書
新車新規検査のときに紙で提出していた完成検査終了証と譲渡証明書は、電子化され、紙の原本の提出が不要になりました。ただし、メーカー等がAIRACに情報を登録した車両に限られます。
継続検査:納税証明書
継続検査では、運輸支局などで軽自動車税の納付を電子的に確認できるようになったため、紙の納税証明書の提示が原則として不要になりました。OSSでの申請だけでなく、窓口での申請も対象です。次のように納付を確認できない場合は、これまでどおり紙の納税証明書を提示します(国土交通省「小型二輪OSS」リーフレット)。
- 納付した直後
- 他の市区町村へ引っ越した直後
- 中古車を購入した直後
- その車両に過去の未納がある場合
OSSで申請できない手続きと申請先
小型二輪の手続きのうち、新車新規検査と継続検査以外は、OSSの対象外です。次の手続きは、これまでどおり運輸支局の窓口で申請します。岩手県内の手続き先は、岩手県の自動車・二輪車登録関係の手続き先一覧にまとめています。
- 中古車の新規検査
- 名義変更(所有者の変更)
- 住所変更・氏名変更
- 車検証の返納(廃車)
- 車検証の再交付
小型二輪は、道路運送車両法上の登録の対象外です(道路運送車両法第4条)。そのため、名義変更や住所変更は、普通車のような「移転登録」「変更登録」ではなく、車検証の記載を変更する手続き(東北運輸局の案内では「記載変更」)として行います。名義変更の詳しい内容は、小型二輪の名義変更の記事で解説しています。
よくあるご質問
中古で購入した小型二輪の新規検査も、OSSで申請できますか?
中古車の新規検査は、OSSの対象外です。OSSで申請できる新規検査は、型式指定車などの新車新規検査に限られます。
中古車の新規検査は、運輸支局の窓口で申請します。
名義変更や住所変更は、OSSで申請できますか?
小型二輪の名義変更、住所変更、氏名変更は、OSSの対象外で、運輸支局の窓口で申請します。
なお、125cc超250cc以下の軽二輪は、2026年4月1日から、名義変更などの記載事項変更もOSSで申請できるようになりました。
運輸支局へ車両を持ち込んで受ける継続検査も、OSSで申請できますか?
小型二輪の継続検査をOSSで申請するには、保安基準適合証の情報が電子化されている必要があります。
保安基準適合証は指定整備工場が交付する書類のため、運輸支局へ車両を持ち込んで受ける継続検査は、OSSでは申請できません。
継続検査のときに、紙の納税証明書は必要ですか?
運輸支局などで軽自動車税の納付を電子的に確認できるため、紙の納税証明書の提示は原則として不要です。
ただし、納付した直後、他の市区町村へ引っ越した直後、中古車を購入した直後、過去に未納がある場合など、納付を確認できないときは、紙の納税証明書を提示します。
OSSで申請すれば、運輸支局へ行く必要はありませんか?
申請のために運輸支局へ行く必要はありませんが、新しい車検証などは運輸支局の窓口で受け取ります。
継続検査で記録等事務代行制度を利用し、記録等事務代行者が電子車検証の記録の更新と検査標章の印刷を行う場合は、運輸支局へ行かずに手続きを終えられます。
まとめ
小型二輪でOSSを利用できるかどうかは、手続きの種類と、必要な書類の情報が電子化されているかどうかで決まります。要点は次のとおりです。
- 2025年4月1日から、小型二輪の新車新規検査と継続検査をOSSで申請できるようになりました
- 新車新規検査は型式指定車などで、完成検査終了証・譲渡証明書と自賠責保険の証明書の情報が電子化されている場合に利用できます
- 継続検査は、保安基準適合証と自賠責保険の証明書の情報が電子化されている場合に利用できます
- 完成検査終了証と譲渡証明書は、メーカー等がAIRACに情報を登録した車両に限り、紙の原本の提出が不要です
- 継続検査での紙の納税証明書の提示は、納付を電子的に確認できる場合に限り、原則として不要です
- 中古車の新規検査、名義変更、住所変更などはOSSの対象外で、運輸支局の窓口で申請します
OSSの対象外となる小型二輪の中古車の新規検査、名義変更、住所変更なども、岩手県内全域で当事務所が代行しています。詳しくは、小型二輪・中古新規代行、小型二輪・名義変更代行、小型二輪・住所変更代行のページでご案内しています。



