相続による軽自動車の名義変更│岩手県での手続きガイド

軽自動車の所有者が亡くなり、ご家族がその車を引き継ぐときは、相続による名義変更の手続きが必要です。売買による名義変更と異なるのは、所有者が亡くなった事実と、新しい所有者が相続人であることを確認できる書面を提出する点です。
この記事では、岩手県で自動車・バイクの登録手続きを専門とする行政書士が、軽自動車検査協会岩手事務所での手続きの流れ、必要書類、費用と、盛岡市で必要となる保管場所の届出を解説します。
平日に時間が取れない方に向けて、当事務所の代行サービスもご案内します。
この記事のポイント
- 岩手県内の窓口は、軽自動車検査協会岩手事務所(盛岡市湯沢)の1か所です
- 相続の場合は、戸籍謄本等または法定相続情報一覧図が必要です。コピーでもよく、有効期限はありません
- 名義変更の手数料は無料です。ナンバーの地域名が変わる場合だけ、ナンバープレート代2,200円がかかります
- 盛岡市(旧玉山村地域を除く)では、名義変更の後に警察署への保管場所の届出が必要です
相続による名義変更が必要となる場合
軽自動車の名義変更は、車検証(自動車検査証)に記録された所有者や使用者を、新しい人に変更する手続きです。所有者が亡くなると、その軽自動車は遺産として相続人に引き継がれるため、車検証の所有者も相続人に変更する必要があります。
車検証の記録事項に変更があったときは、その事由があった日から15日以内に変更記録を受けなければなりません(道路運送車両法第67条第1項)。
岩手県・相続による軽自動車の名義変更の流れ
車検証で所有者と使用者を確認する
亡くなった方が所有者として記録されているかを確認します。電子車検証の券面には所有者の氏名・住所が記載されていないため、「自動車検査証記録事項」の書面か、車検証閲覧アプリで確認します。所有者が販売店やローン会社の場合は、亡くなった方は使用者にあたるため、先に所有者へ連絡し、相続人が使用者となることについて同意を得ます。
必要書類をそろえる
戸籍謄本等または法定相続情報一覧図と、新しい使用者の住民票の写しなどを用意します。ナンバーの地域名が変わる場合は、ナンバープレートも取り外して持参します。
軽自動車検査協会岩手事務所で申請する
申請書と書類一式を窓口に提出し、新しい車検証の交付を受けます。あわせて、同じ建物内の税関係の窓口で軽自動車税の申告を行います。
(盛岡市の場合)保管場所を届け出る
使用の本拠の位置が盛岡市内(旧玉山村地域を除く)にある場合は、車検証の交付を受けた後に、警察署へ保管場所を届け出ます。
岩手県での軽自動車名義変更手続き窓口と受付時間
岩手県での軽自動車の名義変更手続きは、軽自動車検査協会岩手事務所で行います。岩手運輸支局や市役所などでは手続きができません。
申請先は、新しい使用者がその車を使用する場所(使用の本拠の位置)を管轄する事務所です。盛岡・岩手・平泉のどのナンバーでも、岩手県内の窓口はこの1か所です。相続人が県外にお住まいで、その住所地で車を使用する場合は、住所地を管轄する軽自動車検査協会の事務所・支所で手続きします。
建物の玄関を入って左側にある②番の総合窓口で「相続による名義変更をしたい」と申し出ると、必要な書類や記入方法について案内を受けられます。初めての方でも、窓口の案内に沿って進められます。
軽自動車検査協会岩手事務所
- 所在地
〒020-0842 岩手県盛岡市湯沢16地割15番地10 - 電話番号
050-3816-1833 - 受付時間
平日
8時45分~11時45分、13時00分~16時00分 - 休業日
土曜日・日曜日・祝日・12月29日~1月3日
受付時間は、窓口に書類を提出する締切です。申請書の記入やナンバープレートの取外しにかかる時間を見込み、余裕をもって窓口へ行くことをおすすめします。
軽自動車 相続による名義変更・必要書類一覧
名義変更に必要な主な書類は、次のとおりです。申請書などは軽自動車検査協会の窓口でも入手できますが、戸籍謄本等や住民票などは、ご自身で事前に準備する必要があります。
相続の場合は、売買などによる名義変更の書類に加えて、戸籍謄本等または法定相続情報一覧図が必要です。なお、次の表は自家用の軽自動車の例です。事業用(黒ナンバー)の軽自動車では、事業用自動車等連絡書が別に必要になります。
| 項目 | 詳細 | 備考 |
|---|---|---|
| 自動車検査証(車検証) | 所有者が亡くなった方(被相続人)の名義になっているもの | 原本が必要(コピー不可) |
| 戸籍謄本等または法定相続情報一覧図 | 所有者が亡くなった事実と、新しい所有者が相続人であることが確認できる書面 | コピー可(複数ページの場合は全ページ) |
| 新しい使用者の住民票の写しまたは印鑑(登録)証明書 | 住所を確認するため。使用者、または使用者の住所が変わる場合に必要 | 発行から3か月以内・コピー可。住民票はマイナンバーの記載がないもの |
| 自動車検査証変更記録申請書(軽第1号様式または軽専用第1号様式) | 必須書類 | 軽自動車検査協会のウェブサイトまたは窓口で入手 |
| 申請依頼書 | 新しい使用者以外が手続きする場合に必要(ご家族が代わりに行く場合を含む) | 軽自動車検査協会のウェブサイトまたは窓口で入手 |
| ナンバープレート(車両番号標) | ナンバーの地域名(盛岡・岩手・平泉など)が変わる場合に必要 | 地域名が変わらない場合は不要。紛失時は「車両番号標未処分理由書」が必要 |
※相続して所有者になる方と、車を使用する方(使用者)が異なる場合、戸籍謄本等は新しい所有者について、住民票などは新しい使用者について用意します。
ご注意ください
- 戸籍謄本等には有効期限がありません。一方、住民票などの住所を証する書面は、発行から3か月以内のものに限られます
- 死亡診断書は、原則として、所有者が亡くなった事実を確認する書面には使えません
- 車検証と戸籍謄本等とで氏名などの記載が異なる場合は、変更があったことが分かる書面も必要です
- 亡くなった方が所有者で、相続人がすでに使用者として記録されており、住所も変わらない場合は、住民票などの住所を証する書面は必要ありません
軽自動車 相続による名義変更・費用
| 項目 | 費用 |
|---|---|
| 自動車検査証記録事項の変更(名義変更そのもの) | 無料 |
| ナンバープレート代(ナンバーの地域名が変わる場合)通常のナンバー(ペイント式・前後2枚1組・税込) | 2,200円 |
※希望ナンバー・字光式・図柄入りナンバーは別の料金です。金額は 【岩手県】ナンバープレート交付手数料一覧>> でご確認ください。
※このほか、戸籍謄本等や住民票などの取得費用がかかります。
軽自動車検査協会以外で必要な手続き
軽自動車検査協会での手続きとは別に、次の手続きがほかの窓口で必要となる場合があります。
軽自動車税の申告
軽自動車税は、軽自動車の所有者に課される市町村の税です(地方税法第443条)。毎年4月1日時点で登録されている車について、その年度の1年分が課税され、月割りの制度はありません。名義変更の際は、「軽自動車税申告(報告)書」を提出して、所有者が変わったことを申告します。用紙は、軽自動車検査協会と同じ建物内にある税関係の窓口で入手できます。
相続した車が県外ナンバーの場合は、これまで課税していた県外の市区町村で課税を止める手続き(税止め)が必要になることがあります。詳しくは、次の記事で解説しています。
自動車保管場所届出(車庫の届出)
使用の本拠の位置が盛岡市内(旧玉山村地域を除く)にある場合は、軽自動車検査協会での手続き(自動車検査証の交付)の後に、保管場所の位置を管轄する警察署へ届出が必要です。相続によって使用者が変わる場合も対象になります。岩手県内のそれ以外の地域では、軽自動車の保管場所の届出は必要ありません。
届出の手数料はかかりません(令和7年4月1日に保管場所標章の制度が廃止され、標章交付手数料が不要になりました)。必要書類と書き方は、次の記事で解説しています。
相続した軽自動車を売却・廃車する場合
相続した軽自動車を使う予定がなく、廃車にする場合も、相続人への名義変更とあわせて手続きします。軽自動車検査協会では、相続人への名義変更と廃車(一時使用中止または解体返納)の手続きを、同じ日に行えます。必要書類は、廃車の書類に相続による名義変更の書類を加えたものです。具体的な書類は、事前に岩手事務所のコールセンター(050-3816-1833)で確認しておくと確実です。
軽自動車税は4月1日時点の所有者に1年分が課税されます。普通車の自動車税には、年度の途中で廃車にした場合の月割りの還付制度がありますが、軽自動車税にはこの制度がありません。そのため、年度の途中で廃車にしても還付はなく、その年度分は全額を納める必要があります。使う予定がない場合は、次の4月1日を迎える前に廃車の手続きを検討すると、翌年度分の課税を避けられます。
売却する場合も、軽自動車検査協会は、まず親族(相続人)へ名義を変更するよう案内しています。亡くなった方の名義から直接第三者へ譲渡したい場合は、新しい使用者の使用の本拠の位置を管轄する事務所のコールセンターへ、事前に問い合わせてください。
普通車(登録自動車)の相続は、手続きの窓口も必要書類も異なります。普通車の場合は、【岩手】相続した普通車の名義変更・売却・廃車の手続き>> をご覧ください。
【行政書士にお任せ】手続きが難しい・時間がない方へ

ここまでお読みになり、手続きに負担を感じられた方もいらっしゃると思います。
- 平日に休みが取れない
- 時間をかけずに名義変更を済ませたい
- 車庫届出の書類の作成や寸法の測定が面倒
このようなお悩みをお持ちの方は、岩手県内全域の軽自動車の名義変更、および盛岡市の車庫の届出の代行を承る当事務所をぜひご利用ください。
行政書士に相続による名義変更を依頼するメリット
| メリット | 詳細 |
|---|---|
| 一括代行 | 軽自動車検査協会での名義変更手続きから、管轄警察署への車庫の届出(盛岡市のみ)まで一括で代行します |
| 時間の節約 | お客様が平日に軽自動車検査協会や警察署へ出向く必要はありません |
| スピード対応 | ご依頼後、迅速に手続きに着手し、最短での完了を目指します |
| 安心価格 | 事前にすべての料金をご案内し、明確な価格で代行します |
費用は合計7,200円(税込)です(報酬6,600円+送料600円。名義変更の手数料は無料)。戸籍謄本等や住民票の取得代行は、1か所につき2,200円(実費別途)で承ります。内訳と依頼方法は、相続による名義変更代行のページでご案内しています。
よくあるご質問
ナンバーが変更となる場合を教えてください。
次の場合に、ナンバーの変更が必要です。
- 岩手県外など、ナンバーの地域名が変わる地域へ、使用の本拠の位置を移す場合
- 岩手県内での移動で、岩手ナンバーの地域から、盛岡・平泉ナンバーの対象地域へ使用の本拠の位置を移す場合
- 岩手県内での移動で、盛岡・平泉ナンバーの車の使用の本拠の位置が、その対象地域の外へ移る場合
◎岩手県内のご当地ナンバー対象地域
盛岡ナンバー対象地域
⇒盛岡市・八幡平市・滝沢市・紫波町・矢巾町
平泉ナンバー対象地域
⇒一関市・奥州市・金ケ崎町・平泉町※上記ご当地ナンバー地域以外は「岩手ナンバー」となります。
相続では、亡くなった方と相続人の住所が離れていると使用の本拠の位置が変わるため、ナンバーの変更が必要になることがあります。市町村ごとの一覧は、【岩手県】ナンバープレート管轄区域(市町村別)一覧>> でも確認できます。
相続人が複数いる場合、ほかの相続人の同意書などは必要ですか。
軽自動車検査協会の案内では、相続の場合に提出する書面は、所有者が亡くなった事実と、新しい所有者が相続人であることが確認できる戸籍謄本等または法定相続情報一覧図とされています。普通車の相続では、相続人が複数いる場合に遺産分割協議書などが必要になりますが、軽自動車では必要書類に挙げられていません。
ただし、軽自動車も遺産の一つです。遺言で引き継ぐ人が決まっていない場合は、相続人全員の話し合い(遺産分割協議)で決めます。協議書を提出しなくてよいことと、ほかの相続人の合意なく名義を変えてよいことは別ですので、相続人の間で決めてから手続きを進めてください。
車検が切れたままの軽自動車でも、名義変更はできますか。
車検の有効期間が切れている軽自動車でも、名義変更の手続きはできます(軽自動車検査協会)。車検証の効力が失われている場合は、その車を使用しようとする時までに変更記録を受ければよいとされています(道路運送車両法第67条第1項ただし書)。
ただし、車検が切れた車で公道を走ることはできません(道路運送車両法第58条第1項)。再び使用する場合は、継続検査を受ける必要があります。
相続による名義変更は、オンラインで申請できますか。
軽自動車のオンライン申請(軽自動車OSS)の対象は、新車の新規検査と継続検査(指定整備)に限られており、名義変更には対応していません(軽自動車OSS公式サイト)。相続による名義変更も、軽自動車検査協会の窓口で申請します。
代行を依頼する場合、手続きにはどのくらいの期間がかかりますか?
書類が全て揃っていれば書類到着の翌営業日に手続きを行い、即日発送いたします。お急ぎの場合は、書類やナンバープレートの直接の受け渡しなどにも柔軟に対応し、最短で手続きを代行いたしますので、お気軽にご相談ください。
まとめ
岩手県で相続による軽自動車の名義変更をするときは、次の順に進めます。
- 車検証で所有者と使用者を確認する(所有者が販売店やローン会社なら、先に同意を得る)
- 戸籍謄本等または法定相続情報一覧図と、新しい使用者の住民票の写しなどをそろえる
- 軽自動車検査協会岩手事務所で申請する(平日のみ・手数料無料)
- 軽自動車税の申告をする
- 盛岡市(旧玉山村地域を除く)では、警察署へ保管場所を届け出る
名義変更は、変更があった日から15日以内に行うことが道路運送車両法で定められています。書類がそろい次第、早めに手続きを進めてください。
ご自身での手続きが難しい場合や、お時間が取れない場合は、当事務所の代行サービスのご利用をご検討ください。



